こんにちは。
選りすぐりのUnity製ゲームの開発秘話をお伝えする Game Profiles。今回ご紹介するタイトルは、全てWindowsやMacOS上で動くいわゆるPC向けタイトルです。各ページの画面ショットを見ていただくとわかりますが、どれも次世代クラスの素晴らしいものばかりです。

日本では、従来PC向けの一般タイトルは、商品としてはリリースしにくい状況にありましたが、それもSteamや各Appストアの登場で、状況が変わりつつあります。またPC向けタイトルは、Unity5が搭載する次世代グラフィックスを最大パフォーマンスで利用できるばかりでなく、Oculus Rift等の次世代デバイスも次々と登場してくる、今最も注目を浴びているアツいジャンルなのではないでしょうか?

今後、日本からも様々なタイトルがPC向けにリリースされることになると思いますが、その前に海外のデベロッパーの皆さんの制作事例を見てみることは、大変参考になりますよ!

闇の軍勢

Nekro by darkForge

原点は、「高校時代にルーズリーフに描いた落書き」だったという「Nekro」。
本タイトルはリードデザイナーのScott自身が、「C# が1行も分からない状態から始めて、2年のうちにシェーダーを構築し、自分でパスファインディングエンジンを書き、しまいには複数の条件に基づいて判断を下す実用レベルのAIを作るまでになった」という、まさにUnityならではのタイトルだと思います。
こういうデザイナー自身の手の感触が感じられるゲームって、傑作のものが多いんですよね。

照準を定めて

Naval Action by Game-Labs

「Naval Action」の画面をみて驚くのは、その圧倒的なリアリティです。ある意味、Unityでここまで出来るという、素晴らしい例かと思います。
「(現在の)ゲーム市場は開発者にとって夢のような環境です」と語る、本タイトルのクリエイティブディレクターZasovは、同時に求められる変化と競争が厳しい時代になっていることも認めつつ、それでも「つまらないものを漫然と作り続けているクリエイターが淘汰されていく点ではいいことじゃないでしょうか」と、どこまでもアグレッシブです。
そんな彼が考える、「小規模なチームでも真に大きな成果を達成するために必要なこと、AAAタイトルを生み出すスタジオでは絶対真似できないやり方」とは、いったいどんなものなのでしょうか? 続きはぜひ、本文を読んでみてください。

難問を打ち破る

Castle Story by Sauropod Studio

カナダの学生グループが生み出した「Castle Story」は、その制作の始まりからいっても日本ではなかなかお目にかからないタイプのものです。それはそのグラフィックを見ても感じるのですが、それでも彼らが本作を作るに当たってインスピレーションを得た作品のひとつに「ファイナルファンタジータクティクス」を挙げているのは、日本と欧米との間のゲームを通じた文化交流を感じてとても興味深いものです。
海外では「ゲームデザイナー」という役職は、従来よりきちんと職能が定義されており、本タイトルの制作の中心となった二人も、プログラマではなく、ゲームデザイナーとしての勉強をしてきた学生さんです。彼らがUnityを選択した理由のひとつとして、「どちらもゲームデザインとプロトタイピングが専門だったので、一から専用エンジンを書くのは無理でした」と挙げるのは、「ゲームはプログラマが作るもの」という風潮がいまだ強い日本から見ると、実に新鮮です。

あえて「やらない」ということ

RimWorld by Ludeon Studios

最後にご紹介する「RimWorld」は、本格的なストーリージェネレーターが中心となる意欲作。全てのイベントはAIが作り出し、人はそのAIが紡ぎ出すイベントを体験していくことによって、自然とストーリーを感じてくるという、ナラティブ的技法を駆使したゲームです。「最後に勝利することが目的じゃなくて、期待と失望、希望と喪失が絡み合う過程そのものを楽しめるようにしたかったんです。そうして生まれるストーリーは輝かしい武勇伝になるかもしれないし、滑稽な喜劇になるかもしれないし、悲劇になるかもしれない。プレイした人が何かを感じてくれさえすれば、それで成功なんです」と語る、本作のクリエイターSylvesterの言葉は、日本のADVゲーム好きにはグサリと来る言葉ではないでしょうか?
小コラムの「マッファロー文明化事件」のエピソードも実に面白いですね!